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Ayaka Morohoshi

ホテルにこだわるトラベラーのために、世界中から厳選された素敵なホテルだけを取扱う宿泊予約サイト「Tablet Hotels」の日本語サイト担当

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旅館くらしき

2015. 05. 27 Ayaka Comment(0)
ベラビスタを後にして、向かうは岡山倉敷。今回の旅先を選んだ理由のふたつ「旅館くらしき」と「大原美術館」が待っています。旅館くらしきの素敵な女将さんとの出会い、そして原田マハ著「楽園のカンヴァス」を読んで大原美術館に憧れ、今年のGWは倉敷!と決めました。


「旅館くらしき」は、倉敷美観地区の中心部に佇む5室の小さな宿。築200年以上の歴史ある建物で、昔は20室近くあったそうですが、現代のトラベラーのニーズに合わせ、全室バス・トイレ付、ベッドルームのある旅館に生まれ変わりました。その改革を担ったのが、現オーナー会社の社員でもあり、女将の中村律子さん。


チェックインは中庭に面したサロンで、抹茶と地元のお菓子をいただきながら。それだけでもう、至福のひととき。観光客で賑わう倉敷川沿いから離れ、瑞々しい苔や季節の草花が顔をのぞかせる、静かで心落ち着く空間です。


宿泊させていただいたのは、当時米蔵として利用されていたという築260年の建物にある「巽の間」でした。棟方志功さんや司馬遼太郎さんも愛したお部屋だそうです。和室の居間にベッドルームという、贅沢なつくり。


お夕食は、瀬戸内の新鮮なお魚や地元をお野菜をメインとした、上品な会席料理。地酒と共にいただきます。通常、客室でのサービスですが、希望があれば、サロンや倉敷川に面した個室をリクエストすることも。


旅館くらしきには、当時の家財や工芸品が数多く残っており、インテリアの一部となっています。日本の伝統的な美しい街並みと共に、江戸時代にタイムスリップしたような、ノスタルジックな気分をぜひ味わって。

旅館くらしき
〒710-0054 岡山県倉敷市本町4-1
ご予約・お問い合わせは、Tablet Hotels カスタマーサービスまで
TEL 03-5772-6284 (平日10時〜17時)










 

ベラビスタ境ガ浜

2015. 05. 26 Ayaka Comment(0)
GWの旅2日目は、尾道の古寺巡りからスタート。坂の小道を登っていき、ルートに沿ってお寺や志賀直哉の旧居を見学しながら、千光寺を目指します。千光寺公園からは、尾道と瀬戸内の素晴らしい景色を眺めることができます。敷地内には安藤忠雄さん設計による尾道市立美術館も。壁一面のガラスを通して景色を堪能するのも悪くありません。


山を下り、車で倉敷へと向かう途中、「ベラビスタ境ガ浜」に寄りました。こちらも日本のホテルデザインを牽引する若手建築家のひとり、中村拓志さんによる共用部のリノベーションが着々と進んでいます。ラウンジを一目見た瞬間、なんて心躍る空間!ハードウッドのフロアに、様々な色やデザインの家具が配置されていて、まさに非日常空間でした。


テラスにあるデッキチェアもテーブルもソファも「リゾートでこんな風に過ごしたいな」と思える要素ばかりが詰まっていて、まるでアマルフィにタイムスリップしたかのよう。中村さんに好きなホテルをお尋ねしたとき、南イタリアの「Le Sirenuse」を挙げていらっしゃったのをふと思い出しました。


これから夏に向けて、プールエリアとイタリアンレストランが完成するそう。きっと日本に今までなかったオンリーワンの新しいリゾートになるだろうと確信しました。世界中の素晴らしいホテルを体験された中村さんの思いとセンスが詰まった、ベラビスタ境ガ浜。日本のホテル建築に大きな影響をもたらすこと間違いナシ!

Hotel Cycle

2015. 05. 25 Ayaka Comment(0)

GWは5年ほど前から、家族で国内旅行と決めています。今年は妹がバンコク在住のため、母と2人で尾道&倉敷への旅でした。岡山空港からレンタカーで尾道へ、そしてしまなみ街道をドライブするのが1日目の滞在プラン。大三島の伊東豊雄建築ミュージアムで折り返して、尾道に戻り、話題のスポット「Onomichi U2」内の「Hotel Cycle」にチェックイン。

Hotel Cycle」はその名のとおり、自転車がキーワード。しまなみ街道のサイクリングの拠点・終点として、自転車ごとチェックインできるユニークなホテルです。Onomichi U2には、サイクルショップもあるし、レストランやセンスの良い雑貨屋さん、オーガニック食材を中心としたお土産コーナーもあり、宿泊者には嬉しい限り。

ホテルを含め全体のデザインをディレクションしたのは、若手建築家の谷尻誠さん。お部屋に案内してもらい、即座に機能性とデザインを兼ね備えた、素晴らしいホテル!と感激しました。壁やガラス、バスタブの石材など徹底した素材選び、エアコンにカバーを付けるなどの配慮、家電製品やアメニティの選定など、すべてがセンスよく丁寧にデザインされていると感じました。

無駄のないすっきりとしたデザインに加えて、自転車での旅を終え、ほっとさせてくれるような温かさも。落ち着いた間接照明に、バスタブは2人で入るのに十分な大きさで、長旅の疲れをゆっくり癒してくれそう。朝食は焼きたてのパンに、サラダ・フルーツ・ジュースはセルフサービス、温かい卵料理はオーダーという、シンプルでベストなラインアップ。

私は決してホテル評論家ではないけれど、この仕事をしていて思うのが、オーナーやデザイナーの思いが感じられるホテルが好き。Hotel Cycleでは、谷尻さんが「こうしたら、気持ちよく宿泊できるだろうな」と熟考を重ねた様子が伝わってきて、胸いっぱいになりました。アイデアや思いが詰まった空間に泊まるというのは、かけがえのない宿泊体験なのですね。


2日目に続く。